自治体サイト向けである理由

公開日 2021年10月22日

更新日 2021年11月17日

自治体サイト以外にも利用可能

Joruri CMSは2010年のオープンソース公開当時から、自治体公式サイト向けCMSとして開発を行い、PRしてきました。
これはJoruri CMSの開発が徳島県様のホームページを再構築することでスタートしたことから、開発スタート時の方針を現在でもそのまま踏襲しているためです。
「自治体サイトにしか使えないのか?」と尋ねられることがありますが、機能面でもライセンス面でも自治体公式サイト以外にも問題なく利用できます。
当社においても今まで多くの民間の会社や商店のホームページ制作に利用してきています。

自治体公式サイト以外への導入事例

■Joruriホスティングサービスでの稼働サイト(Joruri CMS 2017を利用)
https://joruri-cms.jp/case-category/service/hosting/

上記ページに自治体公式サイト以外での稼働事例を掲載しています。

これらの事例以外にも、専用サーバーで稼働しているサイトにはショッピングカートを設置しているものもあります。
Joruri CMS には標準のショッピングカート機能が存在しないため、それぞれのお客様向けに専用のショッピングカートを開発して組み込んでいます。

自治体サイト公式向けとして開発しPRしている理由

Joruri CMSを「自治体公式サイト向けCMS」として開発を行いPRしているのは、次のような理由からです。

1.自治体公式サイトで利用する特別な機能を多数実装済み

Joruri CMSは徳島県ホームページの再構築のために開発したため、2010年のオープンソース公開当時から自治体公式サイトに必要な機能を多数備えています。

特に静的HTMLの書き出し機能は、自治体公式サイトでは必須の機能です。
自治体公式サイトには、分野・組織・区分などの各種のカテゴリ別の記事一覧ページがあり、記事を更新するごとに、各カテゴリページも更新が発生します。
これらのカテゴリページの更新の有無を判断し、システムに大きな負荷をかけずに静的HTMLを差し替える処理はかなり複雑なものとなっています。

一般に民間サイトは動的表示であり、この静的HTMLの生成機能は不要です。
静的HTMLの生成機能を実装していることなどを強みとして、当社では自治体公式サイトの市場でビジネスを展開しています。

2.CMSの開発費をまかなえる適度な規模のサイト制作

当社では売価に換算して年間数千万円に相当するCMSの開発費をホームページ制作の売り上げでまかなっています。
CMSの開発費を含め、会社の経費全体をホームページ制作でまかなうには、標準的な大きさの案件の売り上げが数百万円程度必要となります。
案件あたりの単価という点で、地方自治体の公式サイトの再構築は適度な大きさであり、当社の経営規模にマッチしていると考えています。

またお客様の自治体様が全国にくまなく存在するため、地方の制作会社でもビジネスチャンスをつかむことができます。
当社のような小規模な開発会社でも、自治体公式サイト向けの機能開発に特化することにより、十分な機能・性能のプロダクトをご提供できると考えています。

3.CMSの機能要件重視が開発の方向性と合致

自治体公式ホームページ再構築のプロポーザルにおいて、求められる要件は大半がCMSの機能についてであり、細かい機能要件の一覧が提示されます。
当社ではこの機能要件一覧をCMSの機能開発の指針のひとつとしています。

民間サイトの場合、商品やサービスが売れるように、サイトのデザインや商品を訴求できるレイアウトなどが求められます。CMSにはこれらの目的を実現するための機能が求められます。

当社はWebシステムを専門に開発するソフトウェア開発会社として起業したため、デザインやビジネスセンスが求められるサイト制作よりも、ソフトウェア的な機能が求められるサイト制作を手がけたいと考えています。
自治体公式サイトの再構築業務では、CMSの機能要件が重要視されており、私たちが望む製品開発の方向性と合致しています。

4.自治体公式サイトはオープンソースライセンスのCMSでの構築するのが望ましい

自治体公式サイトのように公共性があるWebサイトは、クローズドな商用ライセンスではなく、可能な限りオープンソースライセンスのソフトウェアで構築するのが望ましいと考えています。

CMSに登録したホームページのコンテンツは、税金で作成した公共性が高いデータであるため、そのデータは自治体が自由に利用できるべきです。
このためデータを格納しているデータベースの仕様はオープンであるべきで、CMSの動作に影響を与えない範囲で自由に転用できなければなりません。

データ利用の自由度を確保するためには、データベースを操作しているアプリケーションのソースコードが公開されており、テーブルのフラグなどの仕様を解析するリバースエンジニアリングがライセンス的に許可されていなければなりません。

またテスト用環境を作成し、本番サーバーのデータをコピーして、付加的なシステムを開発するなどの自由度を確保するためには、ソフトウェアの複製・改良・再配布が自由に行えるライセンスでなければ不都合です。

以上のようなことは一般的な商用ライセンスでは難しく、MITライセンスのようなオープン性が強いライセンスであることが望ましいです。

自治体のいろいろな面での自由度を確保するために、当社ではオープンソースライセンスでの提供を貫いているのですが、ここ最近は要求仕様に「一般にソースコードを公開しているオープンソースCMS」は利用禁止という仕様が盛り込まれるようになってきました。
このためJoruri CMS 2020からは、オープンソースソフトウェアの有償配布という形態に変更し、"一般に"ソースコードを配布するのを停止しました。開発者にとってGitHubにアクセスできないのは大きな制約となるのですが、Joruri CMS 2020についてはこの配布方法を続ける予定です。

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